世界最高峰の教育と、東大至上主義の日本の教育──両方を見てきた私が確信した「最強の子」の育て方

Emi Sakashita
α事務局

世界最高峰の教育と、東大至上主義の日本の教育──両方を見てきた私が確信した「最強の子」の育て方

結論から書きます。

東大レベルの学力を持ち、その上に個性・リーダーシップ・好奇心の追究が乗っている子が、世界で最強です。

どちらか片方ではありません。掛け算です。そして今、日本の子も、海外にいる日本人の子も、それぞれ違う理由で、片方しか持っていません。

私はこの1年、米国・英国・スイスのトップボーディングスクールのアドミッション担当の方々と何十回と話してきました。同時に、日本の中高生・保護者とも、海外インター生・帰国子女とも、毎日のように向き合っています。

両側を見て、はっきり分かったことがあります。

日本側の問題──物差しが1本しかない

日本で保護者の方とお話しすると、会話はほぼ確実にこの形になります。

「今の偏差値が◯◯で」
「東大は厳しそうなので、早慶で」

すべて、上か下かの話です。数字が一つあって、その線の上のどこに自分の子がいるか。それ以外の座標がない。

一方、海外のアドミッションとの会話はこうです。

「この子は何に夢中になっているんですか?」
「それは、いつからですか?」
「誰かを巻き込んだ経験はありますか?」

上下ではなく、方向を聞かれている。

そして彼らは、「偏差値」「模試の判定」「勉強量」を口にしません。ひとりも、です。彼らが繰り返し口にするのは、その子の個性、リーダーシップの発揮、好奇心をどこまで追究したか。そして学問的な力は「土台として当然あるもの」。

同じ「子どもの教育」を語っているのに、使っている座標軸そのものが違う。日本人とだけ接していると、この違いにはまず気づきません。私自身、学校側と直接話すようになるまで気づいていませんでした。

これが、私が日本の「ガラパゴス」と呼んでいるものです。

しかし、海外側にも同じくらい深刻な問題があります

ここからが本題です。

「じゃあ海外に出せばいいんですね」——そう思われた方に、正直にお伝えしたいことがあります。

海外のインターやボーディングで育った子には、学力の土台が薄い子が非常に多い。

私は帰国子女・インター生のSATや算数を直接指導していますが、そこで毎回見えるのが同じ景色です。

・プレゼンは堂々としている。でも、SAT Mathの正答率が上がらない。
・ディスカッションでは発言できる。でも、その主張の根拠が2段目で尽きる。
・リーダーシップの実績は並んでいる。でも、数字が出てきた瞬間に思考が止まる。

活動歴は華やかなのに、思考の深さと数的処理が足りない。これが本当にもったいない。

そしてここに、日本の海外進学カウンセラーの大きな誤読があります。

アドミッションが「学問は土台として当然」と言うのを、「学力は重視されない」と読んでしまう。逆です。あまりに当たり前すぎて、議論の対象にすらならないと言っているのです。土台がない子は、そもそもテーブルに乗りません。

日本の東大生には、その逆の問題があります。学力の土台は世界最高水準に厚い。なのに、アウトプット——自分の言葉で語る、人を巻き込む、場を動かす——が驚くほど弱い。これも、本当にもったいない。

片方しかない子が、世界中にいる。だから両方持っている子が、圧倒的に強い。

「学力」の中身を、正確に定義します

ここで、私が言う「東大レベルの学力」の中身をはっきりさせておきます。暗記量のことではありません。

数学を例にすると、本当に必要なのは3つです。

1. 数字への抵抗のなさ
数字が出てきた瞬間に思考が止まらないこと。これは才能ではなく、接触量で決まります。

2. 深く複雑な物事を考え抜く思考
情報が5つ以上絡み合った状態で、投げ出さずに構造を整理できること。

3. 論理的思考力
主張と根拠の関係を、自分でも他人のものでも点検できること。

3つ目は、トップMBAの入学試験であるGMATが最もシビアに見る指標でもあります。そしてAIが当たり前になった今、文系・理系を問わず、この3つの価値はむしろ上がっています。AIが出した答えが正しいかを判断できるのは、この3つを持っている人だけだからです。

日本の受験勉強は、この3つを鍛えるには実はかなり優れた装置です。問題は、それを「入試のためだけ」に使って、18歳で捨ててしまうことです。

2026/08/08 21:07:26
Emi Sakashita
α事務局

なぜ、両立できないと思われているのか

脳の話をさせてください。

脳は、比較を極端に省エネで処理したがる臓器です。個性・情熱・行動歴・他者への影響力を同時に見るのは、前頭前野をフル稼働させる高コストな作業。一方、「偏差値65と58、どちらが上か」は、ほとんど計算せずに済みます。

つまり偏差値という物差しは、教育の本質だから使われているのではなく、脳にとって圧倒的に楽だから使われている。

さらに厄介なのは、脳は「周囲全員が同じ物差しを使う環境」に置かれると、その物差しを世界の真実だと認識してしまうことです。意志の弱さではありません。ヒトの脳が持つ環境適応機能そのものです。

だから日本にいると「勉強か、個性か」の二択に見える。海外インターにいると「活動実績を積めば学力は問われない」と見える。どちらも、その環境の物差しが脳に刷り込まれているだけです。

両立は、可能です。それを前提に設計された場所が、日本にほとんどないだけです。

アルファ・ジーニアスがやっていること

私たちアルファ・アドバイザーズは、18年間で累計8万名以上の進路とキャリアを支援してきました。その中で今、私が最も力を入れているのがアルファ・ジーニアスです。

コンセプトは一行です。

「ハーバード・スタンフォード・コロンビアを狙う。ただし、東大レベルの頭脳を持って。」

具体的にやっていることは3つです。

1. 学力の土台を、東大レベルまで引き上げる
帰国子女・インター生には、私が直接SAT・数学を指導します。「数字への抵抗のなさ・深く考える思考・論理的思考力」の3点を、逃げずに鍛えます。国内生には、その学力を「入試のため」ではなく世界で戦うための資産として積ませます。

2. ボーディングスクールさながらのアウトプット特訓
討論・エッセイ・スピーチを徹底的に回します。日本の学校では絶対に受けられない量です。学力はあるのに語れない子が、ここで変わります。

3. 「なぜのなぜ」の徹底的な掘り下げ
なぜその大学か。なぜその専攻か。それを5段、6段と掘り下げます。

たとえば「昆虫が好き」で止まる子と、「アリの巣の役割分担がなぜ生まれるのかを知りたくて飼育を始め、うまくいかず研究者にメールを送り、返事をもらって地域の小学生向けに観察会を開いた」と語れる子。差は才能ではなく、掘り下げた深さです。

そしてこの掘り下げを一緒にできる大人が、日本には圧倒的に足りていません。偏差値の上げ方は誰でも語れるのに、です。

よくいただくご質問に、先にお答えします

「勉強と課外活動、両方やる時間がありません」
時間の問題ではなく、順序と設計の問題です。学力の土台は早い時期ほど短時間で積めます。逆に後回しにするほど、高3で全部を同時にやる羽目になります。小1から始める理由はここにあります。

「英語ができないと無理では?」
順序が逆です。学校側は英語を「持っている人」を選んでいるのではなく、英語は土台として積む前提で見ています。英語は最も後から積み上げが効く領域です。私自身、中学の英単語コンクールで学年最下位でしたが、東大では英語が最も得意な科目になりました。脳の可塑性は、負荷のかけ方さえ間違えなければ何歳からでも働きます。

「うちの子には特別な個性がないと思う」
「ない」のではなく、まだ言語化されていないだけです。個性は完成品として存在するのではなく、掘り下げの過程で輪郭が現れます。掘る前に「ない」と判断されている子を、私は何百人と見てきました。

「海外に出したら、日本での選択肢がなくなりませんか?」
学力の土台を東大レベルで持たせておけば、その心配は消えます。私たちが両方にこだわる理由がまさにここです。

私たちが見ているのは、進学先ではありません

アルファが特殊なのは、大学合格をゴールにしていないことです。

ゴールドマン・サックス、BCG、Apple、Google、三菱商事——卒業後にどこに立つかまで見た上で、逆算して設計します。だから「受かりやすい大学」ではなく、「その子が20年後に世界のどこで戦えるか」から考えます。

日本の塾の枠組みは、もう限界に来ています。一次元の物差しの精度を上げることに、これ以上の投資価値はありません。かといって、海外に出しさえすればいいという話でもありません。

東大レベルの学力 × 世界基準のアウトプットと個性。

この掛け算を今まさに実装しているのが、アルファ・ジーニアスです。

まずは、お子様の「なぜ」を一緒に掘り下げるところから始めましょう。世界に行きましょう。


坂下絵美(さかした えみ)
女子学院→東京大学薬学部→同大学院薬学系研究科 薬科学専攻 修士課程修了(薬品作用学教室・海馬の神経回路研究、査読論文共著)→コロンビア大学教育大学院にて臨床心理学を研究。アルファ・アドバイザーズCOO(2020年〜)。アルファは18年間で累計8万名以上をサポート。脳科学の知見をもとに、小学生から社会人までの進路・キャリア・メンタルを支援しています。

2026/08/08 21:07:32

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